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埼玉県予防接種センターだより (No 2019-09)

◎予防接種情報◎

◆ B型肝炎ワクチンの供給について(厚生労働省より)

(1)MSD社から、早ければ2019年10月以降、国内供給を継続できなくなるおそれがある旨の報告があった。(日本以外の多くの国でも同様に供給を継続できない状況となっている。)(詳細は以下のとおり)

・原液製造の上流工程で断続的に規格を満たせないケースが生じたため、製造を止めて、抜本的な改善に取り組むこととした。

・現段階で、製造再開後、国内供給を再開できる時期は、早くても2020年半ば以降となる見込み。

(2)ただし、KMバイオロジクス(株)が可能な限り増産すれば、安定供給に対する将来的な懸念は大幅に軽減されることから、KMバイオロジクス社に増産を求めることとする。

(3)なお、当分の間、2社からB型肝炎ワクチンの供給が継続すること等から、喫緊で安定供給に影響するものではないが、夏頃を目処に更新情報を踏まえ、必要に応じて対応を御議論いただきたい。


<資料のリンク(HP掲載先)>
第21回厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会研究開発及び生産・流通部会

資料2

通知

◎感染症情報◎

◯国内の感染症発生状況

◆ 風しんの報告が続いています

◆ RSウイルス感染症の流行が続いています

2019年8月より、RSウイルス感染症の報告数が増加しており、現在も流行が継続しています。

RSウイルスは子どもと大人のどちらにも感染することがあり、症状は風邪の様な軽い症状から、呼吸困難などの重い症状を起こすことまで様々です。特に、新生児や6ヶ月以内の乳児、先天性心疾患や肺の基礎疾患があるお子さんに感染すると、時に肺炎や細気管支炎など、重篤な病態を引き起こすことがあり、注意が必要です。

感染経路は患者の咳やくしゃみなどによる飛沫感染と、ウイルスが付着した手指などを介した接触感染が主です。感染対策として、マスクを着用することや咳エチケット、手洗いなどの対策を徹底することが大切です。

RSウイルス感染症

◆ 手足口病が増加しています

手足口病は、主にエンテロウイルスによる夏風邪の一つです。その名の通り手や足、口(口の中、唇)に小さな水疱ができる病気です。主に子どもの病気ですが、特に乳児では経口摂取できなくなった結果、脱水症に陥ることや、ときに髄膜炎を引き起こし、稀ですが脳炎や新生児での心筋炎など重症化することもあります。複数のウイルスの型のため何度もかかることがあり、また、抗菌薬は効きません。

予防のために、感染者との濃厚な接触を避け、手洗い・うがいを徹底しましょう。

国立感染症研究所 手足口病とは

感染症法に基づく医師及び獣医師の届出について ~手足口病~

◎感染症情報◎

◯海外の感染症発生状況

◆ コンゴ民主共和国でエボラ出血熱が発生しています

厚生労働省では、検疫や国内での対応強化のため注意喚起を行っています。エボラ出血熱の流行地域であるコンゴ民主共和国(北キブ州及びイツリ州)から帰国された方は、検疫官に申告するようにしてください。

2018年8月1日(現地時間)、世界保健機関(WHO)及びコンゴ民主共和国(旧ザイール)保健省は、同国北東部の北キブ州において、エボラ出血熱が発生したことを発表しました。2019年9月7日までに、北キブ州・イツリ州・南キブ州の3州において、2,064名の死亡例を含む、3,079例の患者(確定2,968例、疑い111例)が報告されています。また、2018年8月8日から高リスク群に対してのワクチン接種が始まりました。

2019年6月11日(現地時間)、WHO及びウガンダ共和国保健省は、同国西部のカセセ県において、エボラ出血熱患者が確認されたことを発表しました。2019年8月29日までに、3例の死亡を含む、4例の確定症例が報告されています。これらの患者は、コンゴ民主共和国からの入国者の発症例で、患者への接触者については追跡できているとのことです。

2019年7月14日(現地時間)、北キブ州の州都ゴマにおいて、エボラ出血熱患者が確認されました。2019年7月17日、今回のエボラ出血熱の流行に関する緊急委員会がWHOで開催され、「国際的に懸念される公衆衛生上の危機(PHEIC)」に該当するとの見解が示されています。

2019年8月16日、コンゴ民主共和国の保健省及びWHOは、南キブ州でのエボラ出血熱の発生を確認したと発表しました。

今回の発生地域では、2019年4月18日の武装勢力による病院襲撃により、WHO職員に死傷者が出るなど、反政府勢力による非人道的行為が行われており、以前より外務省から退避勧告が出されています。



以上の情報は厚労省の感染症エクスプレスなどを参考にしています。

行政・法律の問い合わせ先
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埼玉県さいたま市浦和区高砂3-15-1
  埼玉県保健医療部疾病対策課
  感染症・新型インフルエンザ対策担当
  TEL: 048-830-3572 ,3557 FAX: 048-830-4809

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文責・市町村予防接種担当者・医療機関向け医療保健相談
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埼玉県さいたま市岩槻区馬込2100 埼玉県立小児医療センター内
 埼玉県予防接種センター長  川野 豊(予防接種医療相談)
 TEL:048‐601-2200  FAX:048‐601-2201

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