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小児 肺炎球菌ワクチン

2018.08.10

ワクチンの概要 定期接種 小児 任意接種 高齢者 不活化ワクチン

肺炎球菌によって引き起こされる感染症-細菌性髄膜炎、肺炎、菌血症-などを予防するワクチンです。2013年より、7価のワクチンからより予防効果の高い13価のワクチンに変更されました。

接種スケジュール

生後2ヶ月から4週間隔で3回接種。3回目から60日以上空けて、生後12~15ヶ月未満で4回目を接種。

ワクチンの種類 不活化ワクチン
定期 / 任意 定期接種(生後2か月以上5歳未満の小児)
任意接種(5歳児以上、高齢者)
接種回数 4 回 - 小児(2か月以上5歳未満)
1 回 - 高齢者(65歳以上)
接種量 0.5 mL
商品名 プレベナー13 (沈降13価肺炎球菌結合型ワクチン)

主な副反応

接種部分の腫れ・赤くなる・しこりのほか、発熱などが見られる場合もあります。

予防できる病気:
肺炎球菌による感染症
(細菌性髄膜炎、肺炎、菌血症等)

細菌性髄膜炎は、脳を包む髄膜に細菌が侵入することで炎症を起こし、発熱や意識障害などの症状が出ます。細菌性髄膜炎の原因菌としては、Hibと肺炎球菌で全体の8割以上を占めると言われています。

肺炎球菌に対する免疫機能が未熟な1歳未満の乳児での罹患率が高く、重症化する割合も高いので、早期のワクチン接種による予防が重要です。

致命率が高く、回復した場合でも重度の神経障害などの後遺症がみられます。風邪による発熱などの症状と初期症状が似ているため、早期診断が難しいのも特徴です。肺炎もウイルス性の肺炎と比べると、重症化しやすいので注意が必要です。

菌血症とは、血液中に細菌が流入している状態をいいます。細菌性髄膜炎の前段階と言われ、ここから症状が進むと重篤な感染症へと移行する場合が多くなります。高熱が出ますが、それ以外の症状が余り出ないため、風邪との判別が難しい症状の一つです。

主な感染経路:

感染者の咳やくしゃみにより菌を含んだ飛沫が飛び、それを吸い込んでしまうことによる飛沫感染です。鼻やのどの粘膜に付着し増殖します。

増殖し定着した菌は、何も起こさず消滅してしまうことがほとんどですが、風邪や気管支炎などで粘膜が傷つくなどしている場合に、体内に侵入し、感染症を引き起こします。