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髄膜炎菌ワクチン

2018.08.10

ワクチンの概要 任意接種 不活化ワクチン 渡航者

髄膜炎菌によって引き起こされる感染症(菌血症・敗血症・髄膜炎・髄膜脳炎など)を予防するためのワクチンです。
髄膜炎菌ワクチンには、多糖体ワクチンと結合型ワクチンがありますが、日本では、より抗体の獲得や持続性に期待ができる結合型ワクチン(メナクトラ)が承認されています。

髄膜炎ワクチン接種の勧奨者

① 髄膜炎菌感染症流行地域へ渡航する2歳以上の者(メッカ巡礼に際してサウジアラビアへ渡航する場合、接種証明がないと入国できません。米国などに留学予定の寮生活を予定者、接種証明がないと入寮できないことがあります。 )

② 9か月齢以上のハイリスク患者(補体欠損症・無脾症もしくは脾臓機能不全、免疫抑制状態)。

③ 9か月齢以上のエクリズマブ投与予定者(発作性夜間ヘモグロビン尿症、非典型溶血性尿毒症症候群)。左記は健康保険適用が認められています。

④ 学校の寮などで集団生活を送る者

接種スケジュール

接種回数が1回なので、特にスケジュールはありません。

ワクチンの種類 不活化ワクチン
定期 / 任意 任意接種
接種回数 1 回
接種量 0.5 mL
商品名 メナクトラ (国内承認済みワクチン)

主な副反応

接種部位の痛み、筋肉痛、倦怠感、頭痛などが見られます。

予防できる病気:侵襲性髄膜炎菌感染症

侵襲性髄膜炎菌感染症には、菌血症・敗血症・髄膜炎・髄膜脳炎などがあります。
罹患率は低いものの、発症後の進行は非常に早いといわれ、24~48時間以内に7~19%が死亡すると言われる致命率の高い感染症です。
初期症状は、発熱・頭痛・嘔吐など風邪の症状に似ている上、日本では長い間、髄膜炎菌感染症の流行が見られていないため、早期診断が難しい病気のひとつとなっています。
また、治療後も難聴や精神障害などの後遺症が残ることが多いため(11~19%程度)、ワクチンによる予防が非常に有効です。

主な感染経路:

患者の咳やくしゃみにより菌を含んだ飛沫を吸い込んでしまうことによる飛沫感染です。

輸入髄膜炎菌ワクチンとの比較

ワクチンの種類 不活化ワクチン
対象年齢
メナクトラ 2歳 〜 55歳
Bexsero
Trumenba
10歳 〜 25歳
Menveo 2歳以上
効果
メナクトラ
Menveo
髄膜炎血清型A,C,Y及びW-135
Bexsero
Trumenba
髄膜炎血清型B型
接種回数
接種量
メナクトラ
Menveo
1回 (0.5 mL)
Bexsero 2回 (0.5 mL)
Trumenba 3回 (0.5 mL)
接種間隔
Bexsero 1か月以上の間隔をあけて2回
Trumenba
1-2ヶ月の間隔をあけて2回目、
初回接種から6か月あけて3回目