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ポリオ ワクチン

2025.12.10

ワクチンの概要 定期接種 任意接種 不活化ワクチン 小児 成人渡航者

ポリオウイルスによって引き起こされる感染症・急性灰白髄炎を予防するためのワクチンです。
不活化ワクチン(IPV)と生ワクチン(OPV)の2種類があります。
2012年8月までは、生ワクチンが定期接種に組み込まれていましたが、2012年9月以降は不活化ワクチンが定期接種となりました。
ポリオの予防は、ポリオの不活化ワクチンが組み込まれた五種混合ワクチンの接種によって通常行われています。
ここでは、ポリオ単独ワクチンについて説明します。

接種スケジュール

定期接種
生後2ヶ月以降、3~8週間間隔で3回接種。3回目接種の6か月以上後に4回目接種(生後90ヶ月まで)。

任意接種
WHOでは、患者が発生している国に渡航する場合には、以前にポリオの予防接種を受けていても、渡航前に追加の接種をすすめています。ポリオ発生国に渡航される方は、現地での行動様式や感染状況に応じて追加の予防接種を検討してください。日本では、特に1975年(昭和50年)から1977年(昭和52年)生まれの人は、ポリオに対する免疫が低いことがわかっています。

接種量 0.5 ml
商品名 イモバックスポリオ皮下注

接種歴のない成人
1~2ヶ月間隔で2回接種。2回目接種の6~12ヶ月後後に3回目接種。予防を要する時点までの期間が3ヶ月未満かつ2ヶ月超の場合、3回のIPVワクチン接種を少なくとも1ヶ月の間隔で行います。同様に、予防を要するまでの期間が1~2ヶ月の場合、2回のIPVワクチン接種を少なくとも1ヶ月の間隔で行います。期間が1ヶ月未満の場合、IPVワクチンを単回接種することが推奨されています。

予防接種が未完の成人
ポリオウイルスに曝露するリスクが高い成人で、OPVの接種を少なくとも1回受け、通常のIPV接種回数が3回に満たないか、通常IPV又はOPVを組み合わせて計3回に満たない場合は、IPVワクチンを少なくとも1回接種します。時間が許せば、必要な回数を追加接種して初回シリーズを完了するようにしましょう。

予防接種が完了した成人
ポリオウイルスに曝露するリスクが高い成人で、ポリオワクチンの単独又は混合接種による初回シリーズを完了している場合、IPVワクチンを1回接種することができます。

主な副反応

接種部位が赤くなる、腫れなどが見られる場合があります。

予防できる病気:
ポリオ(小児まひ、急性灰白脊髄炎)

ポリオウイルスによって引き起こされる急性灰白髄炎です。
脊髄性小児麻痺とも言われており、5歳未満の小児で麻痺が見られることがあります。感染しても、ほとんどの場合症状がでません。 (不顕性感染:90~95%程度といわれています)
軽度の場合は、発熱や頭痛など風邪に似たような症状が出ます。重度の場合、弛緩性麻痺といわれる四肢の筋肉の麻痺が出て、死亡するケースも見られます。

主な感染経路:

ポリオウイルスは人の腸の中で増えるので、感染者の糞便などに含まれるウイルスが口の中に入ることによる経口感染、接触感染が多くなっています。咳やくしゃみによる飛沫感染もあります。